大正十二年九月。
全ては瓦礫に覆い尽くされていた。



瓦礫の唄




山田悟史

演出
猪牙紅牡丹

キャスト

信一郎:池野博之

志乃:東出奈穂美

陽子:笹田典江

平田:竹田慎矢


スタッフ

制作:ROSSO
音響:イタクラエイスケ
照明:平田笑美香
 受付:中川真理子
衣装:幻像団お針子部隊




関東大震災。
大正十二年に発生した未曾有の災害は、
戦争とそこから続く不況から立ち上がり始めていた日本を直撃した。

大店の主人、信一郎もまた、
瓦礫と化した店を前に途方にくれていた――。


山田悟史が送るヒューマンドラマを、
幻像団の視点から送ります。



***





ある日ROSSOさんが「これをやって見たい」と持ってきたのが
県大演劇部の台本だった。
県大の方でも公演を控えていたものの、
役者がやって見たいと望んだのならやるのが幻像魂である(えー)


しかし困ったのが役者。

出てくる役は男二人と女二人。
現在幻像団で出来るぎりぎりの人員である。
自動的に男はめだかさんと我凹さん。
性格的にも演技的にも信一郎にめだかさん、平田に我凹さんがさっさと確定。
残る女性は、なみさん、ROSSOさん、えみみちゃんの三択なのだが、
役として陽子をえみみちゃんには当てられない。
何よりROSSOさんがやる気だったので(w)陽子はほぼ確定。
では次に志乃は?
台本読みの時点では、えみみちゃんも格段に感情の入りが変わって素晴らしい演技をみせてくれたのだが、
さすがに後日新妻になる演技を14歳に求めるのは難しかった。(笑)
何より信一郎がロリコンになってしまう!!
幾らなんでも若すぎる。
という訳で志乃はなみさんにお願いすることに。


これでじゃああとは稽古―――の筈が。


何と役者のスケジュールに問題発生となった。


めだかさんが仕事のシフトの都合で 本番一週間前からしかまともな稽古が出来なかった。
この芝居はめだかさん演じる信一郎に全ての人間が絡むもの、
つまり、主役が居ない時点で練習にならないということで。
とは言え文句を言っても仕方がない。
一週間前からがっつりたたき上げるしかないと全員が覚悟することに。

そしてめだかさんは仕事の間も台本を手放さない日々が続いたのである―――。



















BACK






ちょ、薔薇が!?